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中国「国際ボード」の設立に向けて(その1)

中国国際ボード(China’s InternationalBoard)とは、上海証券取引所に開設が検討されている中国における海外企業向け市場のことで、海外企業が中国国内で人民元建ての株式を発行するための初の株式市場となります。

中国には上海と深圳の2カ所に証券取引所があり、1990 年(注1)の開設当初は中国人民銀行(中央銀行)が主管していましたが、1997年以降は中国証券監督管理委員会(ChinaSecurities Regulatory Commission、以下CSRC)が主管しています。中国人民銀行とCSRCは、いずれも中国国務院の構成部門・直属機構です。

深圳証券取引所では2009年に創業ボード(ベンチャー・ボード)が新設されたこともあり、「国際ボードは上海証券取引所で」という流れになっています。国務院も深圳での創業ボードの開設が決定的となった後の09 年4 月、「上海の現代サービス業および先進的製造業の加速度的発展、ならびに国際金融センターと国際水運センターの建設の促進に関する意見」を公表し、国際ボードの開設は上海経済を活性化させる切り札になると、上海市政府(特に金融服務弁公室)(注2)に同意見を取り込ませています。

国際ボードの株式公開および上場基準に関しては、上海証券取引所とCSRCとの作業進度が目立って取り上げられていますが、市場(取引基準)、会計(決算基準)については、上海証券取引所と上海市金融服務弁公室との連携に注目する必要があります。

上場基準の制定作業において、法律面でネックとなるのは「会社法」適用の要否です。上場する会社の登録地が中国であれば中国の証券関連法規を遵守させるための支障が少なくなりますが、外国で登録する外国国籍の企業に中国の会社法を適用させるのは困難です。

例えば、中国会社法(2005 年最新改正)では「会社はその主要事務機構の所在地を住所とみなす」とする主要事務機構説(第10 条)を採用していますが、外国企業にこの説が通用するとは限りません。他国には他国の会社法があり、主要営業地、管理中心所在地、営業中心所在地などについて、それぞれの規定があるからです。また、株式会社では監事会を設け、そのメンバーが3人を下回ってはならないと定めた規定(第118 条)も、独立董事による監査が中心の米国では対応が難しいでしょう。

そのため、直近の動きとして国際ボードは「証券法」(2005 年最新改正)のみと整合性を取ることが濃厚になり、「会社法」の適用を強制しないことへの補足として、情報公開基準およびそれに応じる問責制度等を強化する方向に進んでいます。

注1:上海証券取引所は1990 年11 月、深圳証券取引所は同12月に設立
注2:上海市金融服務弁公室は上海市政府に直属する機構

上海市錦天城法律事務所

裘 索氏
法学博士・シニアパートナー弁護士 ・日本国外国法事務弁護士・中国国際経済貿易仲裁委員会仲裁員・上海浦東新区人民代表(議員)


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