Webでの情報発信は、微信(WeChat)での電子雑誌に移行しました。QRコードから
公式アカウントに
アクセスしてご覧ください。

中国ビジネス情報誌 Whenever BizCHINAから、お役立ち現地情報を発信中

※掲載内容は全て、誌面掲載時の情報です。

about_us

外国人の社会保険加入について(その2)

中国は2010年に「中華人民共和国社会保険法(中国社会保険法)」を発布し、2011年7月より施行しているが、それより前にドイツとは02年に「中独社会保険協定」を、韓国とは03年に「中韓養老保険相互免除に関する臨時協定」を締結している。現在、日本と進めている社会保障協定の協議が成立すれば、中国にとってはドイツ、韓国に次ぐ3例目となる。

日本はというと、これまでに12カ国との間で社会保障協定を結んでいる。(1)その中で一貫しているのが以下の取り決めである。

1.相手国への派遣期間が5年を超えない見込みの場合は、相手国の法令の適用を免除し、自国の法令のみを適用する。5年を超える見込みの場合は相手国の法令のみを適用する。
2.両国間の年金制度への加入期間を通算して年金を受給する。加入期間が最低期間を満たしていれば、各国から加入期間に応じた年金が受けられる。

しかし、中国との間でこの規定を養老保険以外の保険に適用させるのは難しい。その理由として、まずは前例がないことが挙げられる。中独間では養老保険と失業保険のみ、中韓間では養老保険のみを免除する協定であり、どちらにも医療保険や労災保険、生育保険は免除の対象には含まれていない。

次に、日本がこれまで求めてきた相互社会保険協定の年金保険制度の適用範囲は、国民年金と厚生年金保険といくつかの共済年金に限られている。このため、中国社会保険法が定める養老年金との相互免除を図ることは比較的容易だとしても、医療保険や労災保険、失業保険、生育保険を含めることを求めるのは現実的であるとはいえない。

日中社会保障協定に関する日中政府間の交渉は、第1回目が昨年10月13―14日に北京で、第2回目が12月20―22日に東京で実現し、一見順調に進んでいるようである。しかし、両国の協議がまとまった後にもまだ、それぞれの国で協定を発効するための行政手続を完成させる必要がある。中独間では01年7月に調印後、02年4月に適用を開始、中韓間では02年2月に調印後、03年5月に適用を開始(2)している。これらの前例をみても、日中社会保障協定は2012年のうちに適用開始できるかどうか、といったところであろう。

中国は社会保険法の中の、外国人の社会保険加入に関する規則の執行日を2011年10月15日と決め、北京市ではすでに2011年11月から外国人の社会保険番号の登録と納付を開始している。日本は日中社会保障協定が発効するまで、在中国就労の日本人に対する社会保険料の徴収を猶予することを求めているが、これが難航するのは必至である。

注1:http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/shakaihoshou.html
注2:http://shlx.chinalawinfo.com/newlaw2002/slc/slc.asp?db=chl&gid=40048

 

上海市錦天城法律事務所

裘 索氏
法学博士・シニアパートナー弁護士 ・
日本国外国法事務弁護士・中国国際
経済貿易仲裁委員会仲裁員

錦天城法律事務所
【住所】上海市浦東新区花園石橋路33号花旗集団大厦14 階
【tel】021-6105-9159(日本語)
【url】http://www.allbrightlaw.com
【mail】nippon@allbrightlaw.com

人民元
 その他、為替レートは、こちらより。
やまびこ上海 ウェネバー人材 ウェネバートラベル
ウェネバーオンライン らくらくプレス