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発票・発生主義および貸倒引当金

中国の会計税務に関しては論点が多くありますが、今回は「発票主義と発生主義」および「貸倒引当金」について紹介したいと思います。

〈発票主義と発生主義〉

中国では、費用の精算を行う際に必ず「発票」の入手が必要です。これは税務上では発票のない費用は損金算入が認められないためです。そして、実務上この発票に基づいて売上および費用の計上が行われることが多く(以下「発票主義」という)、会計上の「発生主義」による認識のタイミングとの間にズレが生じている場合が見られます。

1.発票とは

発票とは、中国税務局が増値税・営業税の徴収を漏れなく行うために発行を義務付けている書類です。日本における「請求書」「領収書」に該当するものと解される場合が多いようですが、それぞれの趣旨を整理すると表1のようになります。

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上述の通り、発票とはあくまで増値税・営業税を対象とした税務徴収のための書類であり、会計・企業所得税において発生主義により処理することを妨げるものではありません。そこで、次は会計・各税法における原則的な収益(収入)認識基準の比較を見ていきます。

2.原則的な収益(収入)認識基準の比較

発票はあくまで増値税・営業税を対象とした税務徴収のための書類であることを記載しましたが、それでは会計・企業所得税・増値税および営業税のそれぞれの認識基準はどのようなものでしょうか。

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表2に記載の通り、会計および企業所得税法上は原則発生主義による収益(収入)認識が求められているため、発票に基づく収益(収入)認識のタイミングが発生主義による認識タイミングと合わない場合には、会計および企業所得計算上では発生ベースに調整する必要があります。なお、発票が発行されていない場合でも、増値税インターネット電子申告画面において「発票発行済み売上高」および「発票未発売上高」を区分して入力できるため、増値税申告システム上も原則通りに発生主義にて処理することは可能です。

〈貸倒引当金の税務〉

中国における貸倒引当金繰入、貸倒損失の税務上の取り扱いは日本と異なる点が多くあります。

1.貸倒引当金繰入

(1)金融業・金融リース業の場合

税務上、下記の算式により算定された貸倒引当金繰入額が損金算入の限度額とされています。

期末貸付金など債権残高×1%-期首貸倒引当金限度額残高

即ち、洗替方式により計算された貸倒引当金繰入額は、期末債権残高の1%を限度として損金の額に算入することが認められます。

(2)上記以外の業種の場合

税務上、貸倒引当金繰入額の損金算入が認められず、繰入額の全額が損金不算入とされます。

2.貸倒損失

法人の貸付金以外の金銭債権について、次のような事実が生じた場合、それぞれその事実を裏付けるための文書(表3参照)をもって貸倒損失として損金の額に算入されます。

(1)債権が切り捨てられた場合

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(2)一定期間取引停止後、弁済がない場合

帳簿年齢3年以上の債権もしくは帳簿年齢1年以上で、かつ1回あたりの取引額が5万元以下または年間総売上高の0.01%以下の債権に対する貸倒損失は損金算入が認められます。

なお、貸倒損失が損金算入と認められるには、上記各種文書をもって事前に所轄税務署にて認可申請を行う必要があります。特に一定期間取引停止後弁済がない場合等による貸倒損失の損金算入に当たっては、事前申請制が適用されるほか、中国公認会計士より発行された、会計上当該金銭債権に対する貸倒損失の処理が妥当という結論の説明文(いわゆる専項報告書と呼ばれるもの)の添付が必須です。

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人民元
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