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清算時の税務上の諸問題

【はじめに】

昨今、中国現地法人の清算や資本割合の変更がよく行われています。今回は、中国現地法人の清算時の税務上の論点と、第三者割当増資の際の考え方について紹介します。

【会社清算時の税務調査】

中国において会社を清算する際にはほとんどの場合、税務調査が入ります。税務調査は税務局との対応を誤ると6カ月以上の長期にわたることも少なくなく、事前に税務上の留意点を洗い出しておく必要があります。ここでは、税額に大きな影響が生じる可能性のある留意点について述べていきます。

〈優遇税制〉

中国は外国投資を促進するため、外資系企業に対し優遇税制を設けています。会社を清算する際、当該優遇税制により減免された税金の返還を求められる可能性があります。

(1)企業所得税…優遇税制の適用を受けている場合、適用条件の確認が必要です。たとえば、利益の出た第1年目、第2年目に免税、第3年目~第5年目に50%減免(「二免三減」制度と呼ばれ、経営期間が10年以上の生産型企業に限り享受できる制度)といった具合です。10年未満で解散した場合、今まで優遇を受けた税金を返還しなければなりません。

(2)関税・増値税…奨励類企業の輸入設備の関税と増値税が免除される制度に関しては、これら免税された設備は一定期間に渡って事業の用に供することが義務付けられているので、会社を途中で解散した場合、遡って関税および増値税を納付しなければなりません。

以上のように、中国子会社の適用を受けている優遇税制については、事前に分析して解散時期を検討する必要があります。

〈増値税〉

増値税は日本の消費税に相当する税金です。原則として支払った増値税は仮払増値税として、売り上げにかかわる仮受増値税から控除することができますが、非正常損失が生じた仕掛品、製品等に仕入税額控除は認められていません。従って清算をする際に貸借対照表に仕掛品、棚卸資産等が計上されている場合、購入時に支払った増値税は将来にわたって控除できる増値税がないため、それらにかかわる損失を計上する際に増値税を返還しなければなりません。固定資産については仕入税額控除の時期によって返還する税額が異なってきます。2008年12月31日以前に購入した固定資産については2%、09年1月1日以降に購入したものは17%となります。これは08年12月31日以前に購入した固定資産については仕入税額控除が認められていなかったことによる調整措置となります。

〈移転価格〉

中国では移転価格調査の重点企業として「利益水準と負担する機能リスクが明らかに対応していない企業」(特別納税調整実施弁法第29条)を選定しており、ローリスク負担の企業に損失が続いている場合には移転価格の是正を求められる可能性があります。

その中でも特に「単一生産、卸売等有限なリスクを負担する企業は金融危機の市場並びに戦略等のリスクを負うべきでなく、機能リスクと利益に相応する移転価格原則に従い、合理的な利益水準を維持すること」(国税函[2009]363号、以下「363号」という)とされており、単一生産、卸売等に従事している中国子会社が損失を計上することは原則として予定されていません。中国の子会社が単一生産、卸売等に従事していると認められ、損失を計上している場合には、事前に同期資料を準備する等の慎重な対応が必要と考えられます。

なお、中国の延滞税は1日当たり0.05%、年間で18.25%で、本来の納税義務発生日より納付日まで延滞税が課されます。過少納付等による追徴期間は原則3年、特段の事由があるときには5年とされているため、こちらも清算時期の検討要因となる場合があります。

【第三者割当増資】

日本法人(B社)およびその関係会社である日本法人(C社)が共同して設立した合弁会社(A社)があるとします。今回A社は事業拡大のため、B社およびC社に400の増資要請をしましたが、C社が増資資金を調達できず、B社が単独で増資することになりました。なお、増資決議の直前におけるA社資本金の額面は400、時価は1200となっています。

〈会計・税務処理〉

(1) 日本法人B 社について…B 社はその取得する中国A社の株式を取得時の時価をもって計上しなければならず(法令119の1②)、時価より低い価額で取得する場合に時価と取得価額の差額が受贈益として日本の法人税の課税対象とされます。

(2) 中国法人A 社について…中国では、外国投資者に中国法人の株式を移転することにより、その法人が外資系企業となる場合には、資産評価機関が評価した合理的な価額に基づき取り引きをし、評価額より低い価額(時価の90% 以下)で株式を移転してはなりません(商務部令(2009)6号第14 条)。外国法人による第三者割当増資については、資産評価機関の評価は強制ではありませんが、合理的な価額で新株を発行する必要があると解釈されます。A 社が時価により新株を発行した場合の持株割合は下図の通り算出されます。

また会計上、B社が払い込む400は全額A社の株主資本に組み入れられ、払込金額を資本金の額面と株式時価の比率で乗じた金額を資本金の増加額とし、資本金増加額を上回る払込金額は資本準備金として計上する必要があります(企業会計準則応用指南)。つまり400のうち、133.33(=払込金額400×資本金額面400/株式時価1200)を資本金に組み入れ、残り266.67は資本準備金として計上されます。

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