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中国進出時の注意点

合弁企業か独資企業かにかかわらず、製造子会社、販売会社および地域統括会社など日系企業による中国進出は後を絶ちません。

本稿では、中国進出の形態を整理した上で、中国進出時の会計・税務面の注意点を概括してみたいと思います。

 

図1・クリックで拡大

進出形態

中国における進出形態は図①のように分類できます。

商慣習や法制度、認可制度など中国進出に際しての不透明な部分に対するリスクを回避するため、過去においては合弁企業形態が多用されてきました。

最近では商慣習等に対する理解が進んできたことに加え、合弁企業ゆえの意思決定の遅延などを回避するために独資企業への組織変更を図る企業も目立ちます。もっとも、現在でも一部の重点分類業種に属する企業などでは投資制限により合弁形態を採用することがあります。

 

◇進出に際しての検討事項

中国進出に際しては、自社の戦略に最も合致する進出形態を選択することになります。設立形態を採用した後は、通常3―5カ月程度の期間を要します。

その間、総投資額の決定、登録資本金の決定、企業所得税や増値税などの税金負担の検討、駐在員の個人所得税のタックスプランニング、会計事務所の選定、出資金監査などを検討・実施していくことになります。

 

図2・クリックで拡大

◇有限公司設立の手順

有限公司設立の大まかな手順は図②の通りです。合弁企業と独資企業で手続きの流れは大きくは異なりません。

しかし、合弁企業では合弁契約書の作成・合意に相当の労力をかけることになります。これから中国に進出しようとする企業は撤退する時のことをあまり考えないものですが、合弁形態の場合には合弁解消の具体的な基準を明記することが、合弁契約違反に基づく損害賠償のリスクをヘッジするという意味において重要です。

また、フィジビリティスタディ報告書(FS)の作成も本質的には重要です。

FSとは当該設立企業が継続企業として存続できるかどうかを検討するものです。許認可を得るための書類と割り切って簡単に済ませることも一つの方法かもしれませんが、企業の採算性見込と将来計画にかかわりますので、社内的にはしっかりとした作成が望ましいものです。

 

◇赴任者の個人所得税の計算

中国進出にあたっては、駐在員の個人所得税の計算も重要です。ほとんどのケースで、駐在員の個人所得税の負担額は日本よりも高額になります。駐在員の日本での手取額を保証し、会社としての負担額を少なくするためのタックスプランニングが重要になります。

新社会保険法では、2011年7月から原則として中国国内の外国籍の個人にも社会保険への加入を義務づけています。しかし、現時点では具体的細則が明確になっておらず、各日系企業とも様子見の状態が続いています。

一般的に、中国で老後を過ごす外国人は少ないと考えられること、中国に赴任する前に本国において従業員のための商業保険を付保しているケースが多く、その保証額は社会保険の支給額より高額であることなどから、中国国内の外国籍の個人が社会保険に加入する必要性があるのか、難しい所です。

中国と外国の二国間協定により除外規定が導入される可能性もあり、今後とも社会保障部の動向に注視する必要があります。

 

京都天華会計師事務所では、投資スキームや事業計画に関する相談、中国外資投資規制や法令に対する情報提供、FSや定款のレビュー、取引スキームの設計、資金回収に関するアドバイスなど、中国進出に際しての総合的な助言業務を提供しています。

 

 

筆者

日本公認会計士 前島召治

法定監査業務、株価算定業務、財務調査業務、事業再生業務など会計税務に関する全般的なアドバイザリー業務の経験を持つ。京都天華ジャパンオフィスのシニアマネージャーとして中国進出日系企業に対して様々なサービスを提供している。

 

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