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第1回 用友幹部に聞く15年の協力関係 唯一のERP全国販売パートナー

日系企業を主対象にITシステムの構築・運用支援などを手掛ける上海華鐘信息管理コンサルティング(SHIS)は2014年5月、ソフトウェア開発大手の用友軟件から、用友製ERPソフト(※1)の中国全土での販売権を持つ、現在まで唯一の業界パートナーに認定された。同社は、インターネット黎明期の中国を知る数少ない日系企業。用友とも15年のパートナー関係にある。用友優普信息技術(※2)の徐洋副総裁の同社訪問に合わせ、両社の協力関係を取材した。

 

CCIDコンサルティング社の「2013-2014年中国管理軟件市場研究年度総報告」によると、中国におけるERPなどの管理ソフト市場において、用友製品は年間49億元超の販売実績を持ち、市場シェア22.4%と2位以下に2倍以上の差をつけてトップに立っている。

用友グループの13年年間売上高は55億元で、年平均20%の増収をつづけている。「1988年のグループ創設以来、ブラッシュアップを重ねてきたので、安定的かつ成熟した性能を備えているのが用友製品の強みだ」と徐氏は語る。同グループはまた、中国全土に33の分公司と1000の地区代理店のサポート体制も構築している。

これまで用友は、地域単位で販売代理などの権利を持つ業界パートナーを認定してきたが、さらなるサービス強化のため14年、全国対象のサービス代行権を認める新しい業界パートナー制度を創設。SHISは、その初にして10月28日現在まで唯一の認定企業となった。

華鐘コンサルタントグループの古林董事長・総経理 程SHIS董事総経理


競争より協力を選択

SHISは、日系企業を中心に経営コンサルティングを展開する上海華鐘コンサルタントサービスのシステム部が前身。上海華鐘コンサルタントサービスは1994年設立。創設者で、現華鐘コンサルタントグループ董事長・総経理の古林恒雄氏は、78年から鐘紡(当時)の現地責任者として中国事業の実績を積んでおり、その知見は同グループのコンサルティングの強みとなっている。

システム部は96年、日本人駐在員向けにインターネット・サービスを提供するため設置した。中国でインターネットが供用開始された翌年のことだ。現SHISの董事総経理で、ITに精通した程曉星氏が入社したこともきっかけとなった。サービス内容は、インターネット接続のほか、オフィスのIT関連の施工設営など。「中国にいながら、日本の新聞のホームページを見られることが最も喜ばれた」(古林氏)という。

会計ソフトの自社開発も手掛けていた2000年ごろ、同じく会計ソフトの開発で頭角を現し始めていた用友との交流が始まった。「用友製ソフトの性能を確かめたとき、いたずらに競争するよりは手を組むべきだと判断した」(同)ことから、用友の販売代理店へと事業をシフト。09年、用友ERPソフトの導入支援など顧客サポート強化を目的に、システム部をSHISとして独立させた。

語り合う徐氏と古林氏


経営コンサル基盤にITサービス

SHISのサービスは、用友製ERPソフトの販売および活用支援、セキュリティなどのITコンサル、財務コンサルなど。同業他社に対する差別化ポイントについて程董事総経理は、「華鐘コンサルタントグループとして、経営コンサルをベースとしたITサービスを提供していること、財務会計・人事管理・サプライチェーン・業務管理といった広範なソリューションを提案していること、販売からアフターケアまで同一の担当者が対応していること」を挙げている。14年の年間売上高は1000万元を見込んでいる。


「日中の事情に精通」が決め手

両社の交流が始まった00年は、外資系企業の対中投資が活発化、中国の基準に合わせた財務・業務管理システムへのニーズが高まっていた時期だった。用友もそのニーズを狙っていたが、中国企業とは文化、言語、管理方式が異なる外資へのサービス強化に、協力企業を必要としていた。

日系企業の開拓のため華鐘をパートナーに選んだ理由について徐氏は、「長年にわたって中国で日系企業を支援しており、中国事情と日本企業の両方を理解している点が、他の多くの日系コンサルとの違いだった」と語る。また、15年間のパートナー関係についても、「当社ERPの導入・運用コンサルの実力は高く、各地に分公司があるため地域ごとのサービスも手厚い」と評価している。06年には、用友軟件の王文京董事長が古林氏を初訪問した。

SHISが、全国対象の業界パートナーに認定された背景には、こうした信頼関係がある。

用友優普信息技術の徐副総裁


日本市場開拓も視野に

では今後、両社はどのように連携を強化していくのか。「用友は創設以来、中国企業のIT化に取り組んできた」と徐氏は話す。「現在、香港地区、シンガポール、マレーシアでもサポート体制を整えているが、中国本土の中国企業へのサービスは今後も強化していく。一方、日系企業の多い上海などでは、SHISのようなパートナーとの協力が必要だ」。

用友は11月、華鐘コンサルタントグループが日本で開催する秋季セミナーにも参加する。講師としてではなく、パートナーをより理解するための聴講者としての参加だが、「そうした形でパートナーのセミナーに参加することは、用友では初のケースだ」と徐氏はいう。


一方、SHIS側も、「用友と日本企業との商談をセッティングするなどして、日本でのユーザー開拓にも乗り出していく」(程氏)と、さらなる成長に意欲を見せている。

 


 

※ 1 Enterprise Resource Planning の略。人材、資金、設備など企業のさまざまな経営資源を統合的に配分・運用し、経営の全体最適化を図るためのソフトウェア。

※ 2 用友軟件の全額出資子会社。14 年1 月設立。中小企業を主対象に、ソフトやハードの開発、インターネット・サービス、各種ソリューション事業の強化を担う。同社設立は「用友グループ26 年の歴史でも最大級の改革のひとつ」(用友優普信息技術のホームページ)。

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