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第11回 突然の利下げと今後の金融政策

MIZUHO 中国経済ウォッチ 第11回

 

 

2014年11月22日に実施された中国人民銀行(PBOC)による人民元銀行預金・貸出基準金利の引き下げは、市場に意外感をもって受け止められた。PBOCは大規模な金融緩和に踏み切る考えはないことを示唆しており、経済のソフトランディングに向けて微妙な舵取りが続きそうだ。

 

狙いは資金調達コスト引き下げ

PBOCは11月21日、人民元銀行預金・貸出基準金利を引き下げることを発表し、翌日実施した。PBOCによる銀行金利の調整は2012年7月以来、実に2年4カ月ぶりとなる。引き下げ幅は1年物の預金で0.25%、貸出金利で0.4%。これにより、1年物の預金基準金利は2.75%に、貸出基準金利は5.60%に調整された。

 

利下げは、中小零細企業の「融資難、融資高」(資金調達難、資金調達の高コスト化)状況を緩和するのが狙いだ。PBOCはこれまで、農業や中小零細企業向け貸し出しを対象とした預金準備率の引き下げや、新たな金融調節手段である「中期貸出ファシリティー(MLF)」を活用した大手行への資金供給といった「定向調控」(的を絞ったコントロール)により、小刻みな調整を続けてきた。このため、全面的な金融緩和にもつながる利下げは、市場に意外感をもって受け止められた。

 

14年第3四半期のGDP成長率は7.3%と、5年半ぶりの低水準まで減速。物価(CPI)の上昇率は10月1.6%、1 ~ 10月平均2.1%と安定している。利下げは、低インフレによる実質金利の上昇が景気に与える悪影響を懸念したためとも考えられる。

 

追加利下げの可能性も

一方で、PBOCは金融政策の転換を否定している。PBOCの声明は「今回の利率調整は、なお中立的なオペレーションに属しており、通貨政策の方向性に変化が発生したことを意味しない」と指摘。「経済に対して強い刺激措置を採る必要はなく、穏健な通貨政策の方向性は変更しない」と強調しており、大規模な金融緩和に踏み切る考えはないことを示唆している。

 

翌年の経済政策を決定する中央経済工作会議が12月9 ~ 11日に開催され、「マクロ政策の連続性と安定性を保持し、引き続き積極的な財政政策と穏健な通貨政策を実施する」ことを決定した。声明では、「引き続き的を絞ったコントロール、構造上のコントロールを実施する」とも強調。金融緩和の観測をあらためて打ち消した格好だ。

 

しかし、景気が政府の考える“合理的な範囲”を超えて下振れし、資金調達コストの引き下げが進まなければ、PBOCが追加の利下げや預金準備率の引き下げに踏み切る可能性も十分に考えられる。中央経済工作会議も「通貨政策はさらに緩和・引き締めの適度を重視する」と柔軟に対応する姿勢を見せており、PBOCは経済のソフトランディングに向けて引き続き微妙な舵取りを迫られそうだ。

 

中文摘译

11月22日起,央行下调人民币存贷款基准利率,令市场感到意外。央行表示此次利率下调并不代表货币政策取向发生变化。为经济软着陆,央行会继续实施稳健的货币政策,更加注重松紧适度。

 

人民元建て銀行基準金利(単位:%)(2015年1月1日現在)

人民元
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