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人民元のSDR入り – 国際化への一プロセス、課題と展望は


[ 2016-01-27 ]

IMF(国際通貨基金)は2015年12月1日、中国人民元を16年10月1日付でSDR(特別引出権)構成通貨に採用することを正式決定した、と発表した。IMFのクリスティーヌ・ラガルド総裁は第一財経日報の取材に対し、「中国政府はこれがゴールではなく一過程でしかないことを、よく理解している」とコメントしたが、いずれにせよ人民元は国際舞台で新たなスタート地点に立ったことになる。

 

外貨準備高シェア5%

人民元が“国際準備通貨”の地位を獲得したことで、中長期的には人民元建て外貨準備が増加することが予想される。現在、世界の外貨準備高は米ドル換算で約11兆3000億で、人民元が占めるのはそのうち1%に過ぎないが、スイス銀行はこの比率が2020年までに5%に高まると予測している。つまり今後5年間、毎年800~1000億ドルの資金が人民元に流入する計算になる。

資産管理会社Western AssetのDesmond Fuアナリストは、「人民元のSDR構成通貨への採用は、地域の金融安定化にも結びつく。人民元と各国通貨の取引が増えることで米ドルへの依存度が減れば、為替リスクの分散に寄与するだろう」と語る。

 

為替レートへの影響

15年内に人民元レートが急落する一幕もあったが、通貨としての価値と安定性はどうか。中国人民銀行調査統計セクションの盛松成セクション長は、「(米ドルが利上げされるとはいえ)直近の人民元の利率はなお米ドルより高く、将来的にも一定以上の利率差は存在するだろう」と語り、人民元レートの長期的な上昇傾向は変わらないと見ている。

一方、スイス銀行は、「米国経済の回復に伴い、米ドルの利率は06年以来の高水準となった。半面、人民元は景気刺激のため利下げがつづいている。この傾向から予測して、2つの通貨の今後3カ月、6カ月、12カ月の為替レートはそれぞれ6.5、6.6、6.8あたりが目標値となるだろう」と慎重な見方を維持している。

 

債券市場の対外開放

債券市場の対外開放も、人民元の国際化にとって重要だ。東方匯理資産管理の紀沫也アジア首席経済研究員は、直近の中国からの資本流出も念頭に、「債券市場の対外開放は資金流出に歯止めをかける役割も果たす。中国の債券市場は40兆元規模だが、外資のシェアはわずか2.4%で、インドの4.8%、韓国の6.6%、タイの8.5%、マレーシアの19.7%、インドネシアの36%と比べてもずっと低い」と指摘している。【第一財経日報15年12月1日】

 



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 その他、為替レートは、こちらより。
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