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中国ビジネスニュース

2000億ドルの生物材料市場 – 中国企業がいかに食い込むか


[ 2016-09-23 ]

生物材料(生物由来の材料)の医療や人体埋め込み型医療機器への応用が進んでいる。世界全体では毎年、100万台のペースメーカー、40万枚の人工心臓弁膜、200万本の血管ステントなどに生物材料が応用されている。中国医療機器産業界にとって、この分野への食い込みは大きな課題だ。

 

中国の生物医学材料市場の規模は現在約500億元で、前年比20%近い伸びを示しており、応用領域は血管、歯、骨、関節、脊椎、負傷の治療など広範にまたがる。

この分野で先導的な企業のひとつが、藍光発展社だ。もともとは中堅不動産企業だったが、2008年に迪康薬業を買収後、数億元を投資して注射剤や固体製剤の工場をつくり、医薬品の製造管理・品質管理技術による生産工程の改造をおこない、今では各種高分子材料を年間500kg生産している。主力製品である腸溶性抗潰瘍ナトリウム錠剤「安斯菲」の販売量は買収前の80万ケースから10倍に増加した。

 

3D生物プリンターで血管を

藍光発展が重視しているのが3D生物プリンターだ。同社は14年、中国共産党中央組織部が招聘した米国Academy of Toxicological ScienceのJames Kang博士とともに、藍光イノベーション社を設立し、3D生物プリンターをコアとする幹細胞技術と再生医学の研究に着手、15年10月に生物の血管をコピーする3Dプリンターを開発した。

3D生物プリンターの中核技術は、生体模倣機能を備えた幹細胞の培養技術だ。幹細胞や分化後の細胞などに栄養分その他の材料を結びつけプリンターで積層・成形したのち、培養育成処理を施すことで、生体機能を持った組織が形成される。藍光イノベーション社が3D生物プリンターで作成した血管は動物実験段階に入っており、ウサギやネズミでの実験は良好な反応を得ている。

 

先進国企業との差は

2015年の世界の生物材料市場規模は2460億ドルで、2030年には1兆ドル産業となることが見込まれている。この分野に関わっている中国企業は2000社を超えるが、生産額が1億元以上の企業は30社前後しかおらず、製品の80%は先進国企業が手を出したがらないローエンド、ミドルエンド製品であり、ハイエンド領域は先進諸国が優位性を握っている。売上高に占める研究開発予算比率も、先進国平均値の10%に対し、中国本土企業は1.77%にとどまり、課題は多い。【第一財経日報7月3日】



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