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スマート医療 – 数百億元市場、IT勢の熱視線/実現には厚い壁も


[ 2017-01-07 ]

米国のITリサーチ会社IDCが発表した「中国医療業界IT需要予測 2016-2020」によると、2015年の中国の医療IT市場規模は254億元で、2020年には430億元に達する見通しだ。百度やアリババ、レノボやファーウェイなども医療IT需要を狙っている。ただしスマート医療の実現には、医療側の温度差やIT技術上の制約など課題も多い。

 

温州医科大とレノボの成功例

温州医科大学付属第一医院(温一医)では、診察予約、診察医の選択、受診予約から、料金の支払い、検査レポートの受け取り、病例チェックまで、患者自身がセルフサービス端末あるいは専用アプリや微信、アリペイなどを使って済ませることができる。オンライン予約の患者は、受診時刻に直接診察室に行くことができ、事前に医師との交流プラットフォーム上で症状を伝えておくこともできる。

これらはレノボのスマート医療システムによるものだが、従前はわずか5~10分の診察のために、あちこちの窓口に6回は並びなおし、3時間もかけて受診していた負担が解消されることになった。

温一医は浙江省の最高等級総合病院として、閩東地区2000万人以上の住民への医療を担い、診察件数は毎日1万件以上に達するが、患者の75%が予約受診すれば、院内の行列をなくすことができる計算だ。

 

移動医療など失敗の先例も

ITによる医療改革には多くの医療機関も積極的に取り組んでいるが、その進展が順調とはいえない。レノボのスマート医療首席運営官の羅賓氏は、「患者の獲得競争も一因となって、二線級・三線級都市の医療機関は改革に熱心だが、患者があふれ返っている一線級都市の上級医院は熱意に乏しい」と指摘する。一方、上海市児童医院院長の于広軍氏は、「IT化で常に問題となるのは、グランドデザインだ。ITの進歩は急速で、システム設計している間にも技術変革が起きてしまう」という難点を挙げる。

医療産業専門の投資ファンド華医資本の設立者・劉雲氏は、「2014年に話題となった移動医療(モバイルや衛星通信、携帯情報端末を使って、通院困難な患者と医師を結ぶ医療サービス)も機能しているとは言いがたい」と指摘する。事実、医療のIT化が唱えられて20年が経つが、用いるシステムやソフトの違いで生じる“情報の孤島化”などの壁もあり、一筋縄ではいかない。【第一財経日報9月13日】



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