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特集

セールス・インチャイナ – 中国越境EC代行の老舗 EC店舗の運営を丸ごと代行


[ 2016-08-22 ]

中国EC進出支援サービスを手掛けているセールス・インチャイナは、単なる出店代行ではなく、戦略構築、ECショップのデザイン、商品ラインナップ選定から顧客対応、配送まで包括的な代行サービスを手掛けている。予算に限りのある日系中小企業を主対象に、低コストでの成果を追求している点が特色。創業者でもある浅野潤総経理は、15年にわたって中国で自営業を手掛けており、その経験と知見も差別化のポイントとなっている。

 

資金負担もリスクも共有

同社は2006年創立、2010年セールス・インチャイナに改名。①中国ECサイトへの出店支援・運営 ②中国語ウェブサイトの構築・運営 ③中国でのプロモーションやPR支援 ④中国市場の分析 ⑤各種法務・申請手続きの代行、輸出入業務、現地物流の手配といったオペレーション業務──などを手掛けている。

EC関連サービスでは、店員業務・店長業務を担うスタッフや、物流倉庫などのバックヤード施設まで自社で用意した上で、クライアントのEC店舗の運営を丸ごと代行し、在庫管理も請け負っている。「資金面での負担もリスクも負った上で、クライアントの商材を売り込む。その意味ではクライアントと運命を共にしている“ガチ”の事業」と、浅野氏は覚悟のほどを語る。

 

顧客の持続可能性を重視

中国市場の開拓策としてECへの関心が高まっているが、ECに潤沢な予算を投じられる日系企業はごく少数に限られる。そこで同社が重視しているのは、クライアントのコスト負担を抑えながら売上を安定させ、長期に渡ってECに取り組めるようにする“持続可能性”だ。

そのための方策のひとつが、前述した店舗運営の包括代行。タオバオが成功した大きな要因のひとつともされる、チャットでの問い合わせ対応も踏襲するなど、中国のEC事情の基本を押さえたサービスで、市場開拓を図っている。「中国人消費者の心を知るのは、同じ中国人」(浅野氏)との観点から、浅野氏を除く社員は全員、中国人で固めている。

また、EC店舗でも実店舗と同じく3つの固定費が発生する。広告費、在庫管理費、人件費や家賃・店舗運営費だ。同社は、「当社側でコントロールの利く人件費・家賃・店舗運営費を抑制することで、より多くの企業の予算事情に対応しやすい体制を取っている」(同)。

現在の取引先はJINSや明治など16クライアント22店舗。3年前から約2倍に増えた。浅野氏は、「高額報酬で請け負えば当社の収益は伸びるだろうが、中国のEC市場で外国企業が大きく収益を伸ばしている例は少ない。クライアントが事業継続できなければ、当社も常に新規開拓にリソースを割かなければならなくなる。当社は今、新規開拓に追われることなく、既存クライアントへのフォロー強化に落ち着いて取り組めている。持続可能性は、双方Win-Winになれるビジネスモデルだと信じている」と語る。

Whenever BizCHINA 2016年8月号, セールス・インチャイナ, バックヤード業務, メガネ加工

セールス・インチャイナが手掛けるECのバックヤード業務の一例、メガネの加工。注文に合わせてレンズやフレームを組み合わせて出荷する。現在、1日100本の処理能力がある。扉の奥に見えているのがオフィス。ECショップの運営を代行している

 

越境EC

発展の経緯と、今後の可能性

中国人訪日旅行者の“爆買い”を機に、13億の巨大市場を開拓するツールとしての可能性が、にわかに脚光を浴びた越境EC。中国に進出するより少ないリスクで巨大市場の恩恵にあずかりたいという思惑も透ける。一方、16年4月の税制改正で越境ECへの関税率も変わり、先行きに不透明感も漂う。浅野氏に、中国越境EC発展の経緯と今後の見通しを聞いた。

Whenever BizCHINA 2016年8月号, セールス・インチャイナ, 浅野総経理

浅野総経理

「私は当時上海で、留学生や駐在員対象に中国語学校を経営していたが、06年を境に受講者の顔ぶれが大きく変わった。それ以前は、中国での工場運営を任された製造業駐在員が大半を占めていたが、06年ごろから中国の市場開拓に送り込まれたサービス業駐在員が急増した。ちょうどそのころ、取引先から“今後はタオバオで中国市場に売り込むニーズが増えると思うから、一緒にEC事業をやろう”との誘いがあった。多くの中国人がタオバオで買い物をしていることは知っていたし、米国ではアマゾンの書籍通販がヒットし始めていた時期でもあったので、将来性を見込めると判断した」

──そのころの貴社ビジネスは。

「当社を設立して程なく、企業が出店できる天猫の設立が発表された。個人名義で出店するタオバオより、信頼性の高いECモールを求めるニーズが高まっていたからだ。当社は08年5月に天猫に出店を認可されたが、これは外資系では非常に早い部類に入る」

──越境ECはここ数年で急速に拡大した感がある。

「訪日ビザの緩和、“世界の工場”時代に蓄えた資産、円安の3つが重なり訪日ブームが起きた。日本製品を大量購入して帰ってくる知り合いを見て、周囲の購買欲も高まる。これに着目し、在日中国人に大量購入させ、EMSで送らせ、ECモールで販売する動きが増えた。それ以前から存在した商売だが、13年ごろから爆発的に増えた。関税の隙間を縫うモデルだったことも拍車をかけた。しかし税収の問題もあり、最近では個人レベルではなく企業としておこなうよう、関税も含めて制度が整ってきている」

──日本企業にどの程度の商機が見込めるか。

「期待が先行しすぎているように感じる。まず日本企業に直視してほしいのは、中国現地に拠点を設け、日々現地の人々の間でマーケティングに取り組んでいる企業でさえ、収益面で成功している例は本当にごくごく少数でしかない、という現実だ。それより少ない労力とリスクで日本から遠隔で商売するとなれば、難易度はさらに上がると考えるのが自然だろう。チャンスが見込めるとすれば、まずは“海外から輸入してまで買いたい”と思わせるだけの商品。個人的に肌に合う化粧品や、まだ中国の店頭で売られていないような健康食品・食品類だ。もうひとつは中国進出を前提として、あくまでテストマーケティングとして取り組む場合。日本人も中国人も、消費者の心という点で大きな違いはないはずで、そのことを念頭に取り組むのが成果に至る道だと考えている」

 

セールス・インチャイナ

住所:上海市合川路3136号3号楼3楼西側

TEL:021-3475-3622

Web:www.sales-in-china.jp

 



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